3日で、業務アプリ13本と解説書13冊をつくりました
2026年7月21日から23日の3日間で、小さな会社が自社の業務アプリ13本と、その解説書13冊をAIとつくりました。何本・何行・何字できたのか、どこでつまずいたのかを、実測値のまま公開します。
いつもの「社長の余白」とは少し違う回です。今日は物語ではなく、数字だけを置いていきます。3日間で実際に何本・何字できたのかを、機械で数え直したそのままお見せします。
会計ソフト会社に29年、社長業は19年目。中小企業の現場で生まれた仕事の仕組みを、AI時代向けに作り直しています。
2026年7月21日から23日までの3日間で、うちは自社の業務アプリを13本つくりました。あわせて、そのアプリの中身と作り方を書いた解説書を13冊書きました。
私はプログラマーではありません。会計ソフトを売る側に29年いた人間です。それでもこの分量が出たのは、手を動かしたのがAIだったからです。
この記事は「AIですごいものができました」という話ではありません。どれくらいの分量が、どれくらいの期間で出てくるものなのか。同じことを検討している方の、判断の材料になる数字を置いていきます。
3日間で出てきたものを、全部数えました
数えられるものは全部数えました。以下は本日、手元のファイルを機械的に数え直した実測値です。
業務アプリ 13本(ブラウザで開けばその場で動きます)。中身の合計は9,192行
解説書 13冊。原稿の合計は380,431字
使い方マニュアル 11本
3分の使い方動画 12本
購入者向けの特典パッケージ 13セット
電子書籍の入稿ファイル 12冊分
解説書のほうは、1冊あたり平均で約29,000字です。新書1冊が7万字から10万字と言われますので、新書の3分の1くらいの厚みが13冊、と考えていただければ近いと思います。
アプリ13本の中身は、こうなっています。
販売管理/現金出納帳/給与計算/顧客台帳/見積書と請求書/発注・仕入・在庫/経費精算/勤怠打刻/作業日報/工事台帳/管理会計/社長のダッシュボード/AI活用準備度診断。
小さな会社の事務所で、実際に毎日発生している仕事をそのまま並べたラインナップです。奇をてらったものは1本もありません。
中身を3つだけ、具体的に
13本を1本ずつ説明しても読みづらいので、性格の違う3本だけ開けてみます。
1本目、販売管理。 13本のうち最大で、1,555行あります。得意先を登録して、売上を入力して、月ごとの数字を見る。それだけのものです。ただし、項目は自分の商売に合わせて足せます。既製のソフトで「うちの商売にこの項目がない」と困った経験がある方には、この一点だけで意味があると思います。
2本目、現金出納帳。 601行。13本のなかでいちばん小さく、いちばん現場で使われるものです。日付、相手、入金、出金、残高。これだけです。手書きの金銭出納帳をそのまま画面にした、と言ったほうが早いかもしれません。小さいからこそ、最初にAIで作ってみる題材として向いています。
3本目、社長のダッシュボード。 630行。これは事務作業のためのものではなく、社長が朝いちばんに見る1枚です。売上、入金予定、未回収。数字を「入力する」画面ではなく、「見る」画面をわざわざ分けて作りました。
会計ソフトを29年売ってきて、いちばん多く聞いた不満は「入力はさせられるのに、見たい数字は出てこない」でした。入力の画面と、見る画面は、作る人が別々に設計しないと絶対に噛み合いません。そこだけは、道具が変わっても同じです。
なぜ3日で13本になったのか
種を明かすと、13本を13回つくったわけではありません。
やり方は2段構えです。まず1本だけ、丁寧に試す。 販売管理を1本つくって、保存の動きから画面の並びまで確認します。ここで「この作り方でいける」と判断できたら、残りは同じ型に流し込む。2本目以降は、業務の中身が違うだけで、骨組みは共通です。
これは出版社の本づくりと同じ考え方です。先に台割(構成表)を切って、どの本でも使い回せる部分は共通の部品にして、業種や業務で変わるところだけを書き下ろす。この分け方をしておくと、共通部分を1回直せば13冊すべてに反映されます。紙の本ではできない直し方です。
解説書13冊も同じです。「AIにこう頼むと、こういう画面ができます」という骨格は共通で、業務ごとの中身だけを差し替えました。380,431字を3日で書いたのではなく、共通の型を1つ書いて、13回まわしたというほうが実態に近いです。
いちばん時間がかかったのは、実は書くことでも作ることでもありませんでした。「この型でいける」と判断するまでです。1本目の試作に費やした時間が、結果として残り12本の速度になりました。
うまくいかなかったことも書いておきます
3日でできたと書くと出来すぎに聞こえるので、つまずいた分も出します。
特典の書き方が3種類に分裂しました。 13冊のうち8冊が古い書き方、5冊が新しい書き方のまま出そうになり、出荷前の点検でようやく見つかりました。速く量産するほど、13冊を横に並べて突き合わせる工程を省略できなくなります。
電子書籍の入稿ファイルは12冊分しかありません。 13冊のうち1冊、資金繰りの巻だけが別の作り方になり、そこで足並みが揃わなくなりました。数え直したときに1冊少ないことに気づいた、というのが正直なところです。
資金繰りの巻は、結局そのシリーズから外して独立させました。 資金繰りだけは他の12本と性格が違い、同じ型に押し込むと使いにくくなったためです。13本を同じ型で作れる、とは限りません。
型で量産すると、速さは手に入ります。その代わり、ズレも13倍の速さで量産されます。この点検の工程だけは、最後まで人間が持っておくところだと思っています。
小さな会社でも、ここまではできます
3日間で、社員を増やさず、外の会社にも出さずに、13本の道具と13冊の解説書ができました。特別な設備は使っていません。
ここで申し上げたいのは「AIはすごい」ではありません。小さな会社が持っている業務の知識は、そのまま道具になる、ということです。
うちのラインナップが販売管理や現金出納帳や工事台帳なのは、私が29年その現場にいたからです。同じことを別の業種の方がやれば、まったく違う13本が出てきます。そして、その13本を作れるのは、その業種を知っている人だけです。
AIが得意なのは、作ることのほうです。何を作るべきかを知っているのは、いまも現場の側です。
当てはまる人だけへ
「うちの業務にも同じことができそうだ」と思われた方に、続きをお届けする場所を2つご用意しています。
作り方と、その後の運用の実例は、無料のメール講座「社長の余白」で少しずつお送りしています。今回のような、うまくいったことと、つまずいたことの両方を書いています。
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もう1つ。道具はできても、そのあとに「お客様に届ける」「予約を受ける」「代金を回収する」という仕事が必ず残ります。うちはそこを「GIFTED HUNT(ギフテッドハント)」という日本語対応のオールインワンツールで受けています。GoHighLevel(ゴーハイレベル)という海外のプラットフォームを、日本の中小企業向けに日本語でパッケージ化したものです。
先に弱いところをお伝えします。LINE連携は現在ありません(開発中です)。ショートメッセージ(SMS)の一斉送信も、日本の回線事情でそのままは使えません。メール配信・予約・決済は問題なく動きます。
👉 GIFTED HUNTはこちら:
次は、この13本を実際に社内で使ってみた記録を書く予定です。作った話より、使った話のほうが、たぶん役に立ちます。
提供元: 株式会社トレジャーハンティング


