AIを使うためにAIのお作法を学ぶ。それは本末転倒だと思った
こんにちは。
中山博之です。
今日は、AIの「スキル」について、僕がいま実際に作っているものの話をします。
■ 業務のアプリは、もうスキルで作れる
いくつか作っている中で、最初に出てくるのが業務アプリを作るスキルです。
給与計算。会計まわり。現金の出納入力。車両管理。福祉の統合システム。
このあたりは、もうすでにいくつも作ってきました。
簡単なところだと、名刺のOCRアプリ。
これはけっこういいかもしれません。もしかしたら無料でお配りできると思っています。
スマホで名刺をスキャンして、写真をパチッと撮る。
それが自動的に文字として切り取られて、テキストになる。
アプリ自体は無料で手に入るんですが、読み取りのエンジンのほうに1回あたり数円かかるので、そこは有料になるかもしれません。組み合わせによっては、そこも無料にできるものがあります。
■ ここからが本題。AIは、意外と付き合いにくい
そして、いま一番やっている最中なのがこちらです。
AIって、意外と付き合うのが難しいところがあるんですよ。
ChatGPTを触っているくらいだと、気づかないかもしれません。
でも、Claude Codeのようなものと深く付き合っていくと、癖が出てくる。
言ったとおりに動いてくれない。
対応の遅さにイラッとしてしまう。
細かいことではあるんですが、積み重ねると、人によっては「もう使いたくない」ということになりかねない。
具体的に、2つ挙げます。
■ 癖その1。AIには時間の概念がない
AIは、時間の概念が弱いんですね。
僕らは、昨日があって、今日があって、明日がある。
その時間の流れが体感的に分かる。もちろん時計やカレンダーがあることで、それがより深まっている。
AIには、それがない。
AIというのは、基本的に「今」を生きている人たちなんです。
今が何時なのか、分かっていない。
パソコンには当然、時計が内蔵されています。
でも、「それを自分で見に行って、現在時刻を確認してください」という指示をしない限り、AIには分からないんですよ。
一度見れば、そこから50分経ったか、1時間経ったかは分かる。
だから、定期的に時間を見に行くことを組み込んでやる。そのうえで、作業があって、それが過去と比べてどうだったか、という形にしてやる。
そうやって時間の概念を持たせていくといいんですね。
■ 癖その2。日本語の主語が抜けると、AIは迷子になる
もうひとつ。
AIだろうが、もとはプログラムです。
基本はみんな英語で書かれている。
僕らはChatGPTでもGeminiでもClaudeでも、日本語で会話しています。だから裏側を意識しないんですが、彼らのサーバーは全部、英語で動いている。
僕らの日本語を英語に変換して、英語のままサーバーで処理して、英語の答えを、僕らに返す直前に日本語に翻訳する。
そういう作業をやっているわけです。
ということは、日本語と英語という言語の違いが出てくる。
一番分かりやすいのは、日本語は主語を省略する、ということです。
僕らはもう、そういうものだと思っている。だから主語が省略されても、目の前の人がいちいち「今の主語は僕だか私だかな」とはならない。分かって会話できています。
でも、AIにはそれが分からない。
主語がどれなのか、直近の一番近いものを主語にしてしまう。その前の会話から、無理やり「あなた」を持ってきてしまう。それで主語がおかしくなる。
これは、僕が相当やり取りして気がつきました。
「なんか会話が通じないな」となっている時に、ああ、こういうものか、と。
だから自分が話す時には、とにかく主語と述語をはっきり書く。
英語を書くくらいのつもりで日本語を書く。
そこを気をつけて書くようにしています。
■ お作法を10個覚える。それは本末転倒だ
今、2つ挙げました。
こういう「AIを使うために気をつけなきゃいけないこと」があるわけです。
ただ、それを全部、5個10個と覚えてAIと付き合わなきゃいけないとなったら、これは本末転倒ですよね。
自分が楽になろうと思ってAIを使いたいのに、AIを使いこなすためにAIのお作法を学ばないと、うまく付き合えない。
これはちょっとおかしいな、と思ったんです。
■ だから、AIの側を社長に合わせることにした
そこで、さっき言ったスキルで、むしろAIの側に理解させることにしました。
たとえば僕は、ADHD気質というか、何かに夢中になってしまうと、日常的なこと、事務的なことを忘れてしまう傾向があります。
だったらそこは、AIのほうで理解して、確認してくださいね、と。
あるいは僕はせっかちなので、とにかく返事だけはまずしてほしい。
作業に入って5分間返事できません、というのは絶対にやめてください、と。
そういう、むしろ僕の扱い方、経営者の扱い方をAIの側に持たせる。
言葉が適切か分かりませんが、AIのほうが自分の欠点というか、自分の癖を、人間的に、社長と会話できる形に補正して、やり取りできるようにする。
「社長を手のひらで転がすAI」みたいなものを、いま開発しています。
実装したら、またここでご案内します。
価格は、おそらく千円を超えないくらいになると思います。最初は千円を切るあたりで出すつもりです。買い切りです。
Brainで出す予定なので、ご興味のある方はそちらで手に入れていただければと思います。
いらない人は、無理して買う必要はありません。
ただ、「言われてみればAI、扱いづらいところがあるな」という方は、一度のぞいてみてください。
本日は以上です。
※この記事はADHDの診断や治療に関する医療的な話ではありません。行動特性に応じた環境設計と業務設計の話です。
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中山博之(ニタ)/ニタ@AIと会社を経営する55歳
会計ソフト会社に29年、社長業は19年目。中小企業の現場で生まれた仕事の仕組みを、AI時代向けに作り直しています。

